「名人・達人」ではなく「プロ」を育てる

週末に訃報が届きました。

 

所属している

神奈川県中小企業家同友会の

重鎮でいらっしゃる

株式会社吉原精工会長の

吉原博会長が逝去された

ということでした。

 

 

たくさんの方が吉原会長の訃報に

コメントを寄せられていました。

 

 

そのくらいみなさんを惹きつける

魅力のあるお人柄でした。

 

 

吉原会長の取組は

厚生労働省が出している

働き方改革の事例に

取り上げられていますし

NHKや日経トップリーダー

など様々なメディアにも

取り上げられ

全国でも講演を多数こなされて

いました。

 

 

神奈川同友会の講演会に

初めて参加した時に

 

「社員の方に100万円のボーナスを

出されているということですが

キャッシュフローはどうやって

管理していたのですか?」

という質問に対して

 

「僕はP/LもB/Lも全く読めません。

税理士さんにいくらまで

使っていいか聞いています。」

と答えられていて、会場を

あっと言わせていらっしゃったのが

とても印象に残っています。

 

 

吉原会長の経営改革は

この↓著書にまとめられています。

とても読みやすい本です。

 

そんなすごい方と

・神奈川同友会の会員である

・会長の会社が実家のすぐ近く

という理由だけで

図々しく名刺交換をさせて

いただきました。

 

 

「近くならいつでも遊びにきてください」

と声をかけていただいたことを

今でも思い出します。

 

 

あらためてご冥福をお祈りいたします。

 

 

何もできませんが、今回あらためて

吉原会長の著書を読み返してみました。

 

 

全社員が年収600万円以上もらえる理由

 

このタイトルだけでかなり衝撃的ですが

この中で特に私が好きな項目があります。

 

吉原会長にもお伝えしたのですが

 

「名人・達人」ではなく「プロ」を育てる

 

 

というところです。

意味をあらためて調べてみると

 

名人:一芸に秀でて名のある人のこと

プロ:本来の意味は

「職業上の」その分野で生計を

立てること

 

と出ていました。

会社に置き換えて考えると

名人とはスキルの高い人と

言えます。

 

 

スキルや知識の高い人が

いるというのは悪いことでは

ないと思います。

 

しかし、その人しかできない

仕事があるとしたら

どうでしょうか。

 

 

いわゆる属人的な仕事という

ものです。

 

 

その会社の名人がいなくなったら

名人がいない時にお客様から

質問があったら、、、

「担当者が不在なので

すぐにお答えできません」

 

 

こういうことを言っている会社は

多いような気がします。

(自分も含めて)

 

 

名人に聞けば何でもわかる

名人の指示に従っていれば

間違いない

 

しかし周りの人間が名人に頼ることに

慣れきってしまったら

周りの人間が成長することはできません。

 

そうなると名人を失った時の

会社が受けるダメージは

相当なものがあります。

 

 

吉原会長は著書の中で

名人・達人をなくす一方で
全社員を「プロ」にすること

に取り組んだと書かれています。

 

機械を動かすまでの段取りを

一定の時間で行えるレベルを

プロと定義して、

それよりも短時間で行えれば

プロ中のプロと書かれています。

 

これができることによって

効率的に生産ができて

残業もなくすことができ

利益も増えていったそうです。

 

 

特にものづくりをしている

会社であれば

「いいもの」(品質)をつくることは

当たり前のことかもしれません。

 

しかし、いいものを作るのに

無制限に時間をかけていい

ということではありません。

全体を効率よく生産性を考えて

時間内に納得のできるレベルまで

仕上げることも大事になってきます。

 

その会社の「プロ」と呼べる

レベルはどこなのか?

 

その会社における「プロ」を

定義することは人材育成にあたって

重要なポイント

 

 

このプロの定義が社長と社員の間で

共有されていなければ、

間違った方向で社員が仕事を

してしまうかもしれません。

 

これでは成長のロスになりますし

間違っているのであれば

なぜ間違っているのか

きちんと説明できなければ

お互いに不幸です。

 

ちゃんとやっているのに

なぜ評価されないんだ!

社員が不満を抱えて退職して

しまうかもしれません。

 

 

これまで、若手社員から

何度か言われたことがありました。

 

 

会社のビジョンや進みたい方向は

わかった。

 

でも自分に何を求められているのか

わからない

 

 

これは、この会社における

「プロ」

の定義が明確になっていなかった

んだとあらためて感じました。

 

また、若手の部門責任者からは

それぞれに求める能力を

示せていないので

できていること、

できていないことを

しっかり話せていないという

悩みを聞きました。

 

もう一度、「プロ」について

言語化してみる必要があると

思いました。

 

 

最後に、FBを確認したところ

ちょうど一年前に

この吉原会長の著書を

自分も紹介していました。

 

 

一年前には、またお話しを

伺うことができると思っていましたが

それも叶わなくなりました。

 

「名人・達人」ではなく

「プロ」を育てる

 

この言葉を、吉原会長から

いただいたプレゼントとして

大事にしていきたいと思います。

 

ありがとうございました。